ブログ

今度,コンピレーションアルバムに参加できる機会をいただきまして,そのための音源を製作中です。ミックスの勉強をして,曲作りのヒントをたくさんもらっているので,今ままでの音源のレベルは超えたいと思い,絶賛奮闘中。

INAさんが運営する電脳音楽塾に入塾して,貴重な経験をたくさん積ませてもらってます。その力をここで発揮したい。今のモニタースピーカーの置き方一つにしても,自分一人では気づかなかったことが多々あります。それによって今ままで聴いてきた音源の姿が変わってきて,また音源から新しいインスピレーションをもらえるんです。

塾の個人レッスンで手塚先生のMIXの指導も受けて,ますます音楽が楽しくなってしまった今日この頃。シコシコと自宅のラボで曲を仕込んでおります。(そして,プラグインという新たな沼にハマり,どんどん深いところへ沈んでいる最中。)

電脳音楽塾の存在は自分にとって本当にでかい!そして,その出会いを作ってくれたチロリンさんやチロリンさんと繋げてくれた人たちにも本当に感謝!この出会いなしでは,今の自分は絶対にないからね。電脳音楽塾のキッズワークショップも、やってみたことで自分の壁を壊せた感覚があったし,電脳音楽塾と出会えて本当に良かった。



いよいよ土日はIID キッズワークショップ本番です。シェイカーづくりはすでに満席ですが,ピカピカ音楽会は演奏だけなら誰でも参加できます。シェイカーの貸し出しもあるので,そちらを使って参加できます。(シェイカーづくりも,もしかすると若干の増枠があるかも?)そのほかにも,会場のあちこちで魅力あるワークショップが行われています。丸一日、ものづくりをとことん楽しめるので,ぜひお子さんづれでご参加ください!




それから先日,hideさんに挨拶に行ってきました。高校生の時hideミュージアムに行ってきたけど,あの当時は憧れの人の空気を肌で感じたくて行った感じだった。でも,20年の中で,自分もいろんなこと感じてきて,多分hideさんが言いたかったことが分かるようになったんだね。そして20年近くたった今,自ら足を伸ばして改めて挨拶をしに行きたくなりました。

hideさんの音楽がなかったら今とは全く違う人生を歩んでいたと思います。hideさん,そしてその音楽に関わってくれた尊敬するミュージシャンのみなさん,本当にありがとうございます。そしてロックの神々にも感謝します。

いい曲かくぞ。

8月17日(土),8月18日(日)

IID Kids WORKSHOP 2019

「電脳音楽塾☆ピカピカ音楽会~光るシェイカーを作ってみんなで演奏しよう」

に,スタッフとして参加します。

音楽プロデューサーとして活動するINAさんが立ち上げたワークショップ「電脳音楽塾」が主催する,「世田谷ものづくり会議」から発足したIID Kids WORKSHOPのイベントです。

振る動きにあわせて光る世界に一つだけのシェイカーを作って,みんなで自由に演奏をあわせます。

ものづくりを通して,「自由」と「創造」をたっぷり感じていただけたら幸いです!

IID世田谷ものづくり学校全体でのイベントですので,ご来場いただければ他にも多種多様なものづくりに触れることができます。

お子さん連れの方はじめ,ぜひぜひどしどしご参加ください!



8月17日(土)の予約はこちら↓

8月18日(日)の予約はこちら↓


ある陶芸の先生が行った実験。
Aグループは作品の「質」によって評価し、提出は一回のみと伝えた。
Bグループは作品の「量」によって評価し、陶器の量が50ポンドあればAランク、40ポンドあればBランクというような評価をすると伝えた。
結果として、「質」が最高と評価された作品は全て「量」によって評価されたグループ。それに対して、「質」で評価すると伝えられたグループは無駄な理論、理屈をこねるばかりで無意味な粘土の山をさらけ出す結果になった。

引用「アーティストのためのハンドブック」
デイビット・ベイルズ+テッド・オーランド著


アーティスティックな活動には、理屈よりも活動量が必要です。
忙しさを理由に量が増えない自分に喝!

読者のみなさま、お久しぶりです。

ここのところ、なかなか書きたいことが浮かばず、更新が途絶えていました。


実は先日、とても興味深いツイートを見て久々に記事を書こうというモチベーションが高まりました。

そのツイートの内容というのが、

「エレキギターの音は木材によって変化しない」

というもの。


正確には、ツイートした方は、ある大学生が書いた論文がそういった実験結果だったということを面白おかしく紹介したというものです。しかし、そのツイートが爆発的に伸びていて、4000件超のいいねと2000件以上のリツイートを獲得していて、多くの人から共感を得ているということに衝撃を受けました。読み進めていくとコメントをされている方の中に、その論文を載せてくれた人がいたので私も読んでみました。それが下記のリンクの論文です。

⼞b[?S$��D% �r�N�d4�}�G��x;� 0���0�v�Ɋi�� h�9�9�Y`J3 �b��J� F��W����,�eX�O����n������X�J���İ�2�}o��� �����P���|{�mmx?찴{�����&����Y�g�}Ɇ�:�����������*냋�ԉڕD�A(�s��"{��Ĺ�I�h�c�Sh�5 o3C�C�L�{�Cda�y����7ݙ��,��y���<� �M���ֳ<��W"���Cͨ&��A�"*sPh�%%�o7�W�G�K5�XʣM��vw�\�5F� �=c�fz�3/�O�?p�҆. �IMB��kd]��Nhu��cL?{L�/��c~��)��,Z��R���C݈�L^�f�qI R ` ��㢮Fb�5�%N#���_�i�9L���ߚi�k��QfZɱm# ME�xq'��>���M�y��=a��b��%�Y��/x���7� \,:���ֳ��F�(��Քz���P���&|7�e�@_���B�"b�ճ�)����%^X�k;� 00�f���x��ꅻF�kҜ`!����~�p�Љ��?|m���M��Y�7���gл�� �ĸŚ���Ă�)��O��g5 �x_g�j QR��銚��J��k� 3��g�}�_`4�x��L��\� �h|b�T愆��H.��P����DN����h�T2��d ���,�5(��b�Q5�{IqЉ3�[q)M��P�� P�����Β����Zd��'�USW��(��N�T�� "�@�gaY���ю&Wu�� "L7yL7�)��OS�^��X�ߧ<�W�,<\�nr-�&_�8��k��Fi����ʼ���+vX����;���V����Y��>��`�*���n�������5���e��6 �J0�� C+y�� l��Ɉ����0��X�QI�z�eEUN2�`���N���<�t]��*��J]/�����]͝�����Uq����xb� ���dÚDb. 6�@l���� �����������2r���?��q

www.kochi-tech.ac.jp

結論からいうと、論文には木材によって音は変わらないとは書いておらず、木材によって音は変わると書いてありました。ただし実験データの中で、高音域の音の変化は木材による影響はほとんどなく、ピックアップによる変化の方が大きかったといった結果があります。

どうやら、この論文の一部が「木材で音は変わらない」という誤った事実として伝わってしまっているようです。


論文まで読だところで、この記事自体は大きな問題ではないと思ったのですが、このツイートに対して多くの人が共感を示していることから、もしかするとかなりの数のプレイヤーがエレキギター、もしくはエレキベースの鳴りを感じることなく、楽器を弾いているのではないかと思うようになりました。木材による音の変化はプラシーボ効果だという意見に共感している人もかなりいるようで、楽器を愛する私には悲しいことでした。そこで、ここはなんとしても、

「エレキギターの鳴りとは」

「エレキギターのサウンドの素晴らしさとは」

「エレキギターそれぞれの個性とは」

というところまで突っ込んで記事を書こうという気持ちになりました。



まず、この記事を見て、私が真っ先に思ったことは、

アンプにつないでいないのでは?

ということです。というか、論文もアンプにつながない状態で実験データをとっているのではないかと思いました。下記のことは持論ですが多分間違いないと思います。

エレキギターは大音量で弾くことを想定して作られた楽器です。

なぜかというと、ギターをアンプにつないで弾くと音が大きくなる分、ハウリングが起きるからです。共鳴板を有するエレアコなどは比較的小さな音でもハウリングが起きるために演奏もままならない状態になります。そこで、厚めのボディ材で作ったギターの一部を空洞にしたり、空洞をなくすことでハウリングを回避するためにできたのが、ソリッドボディータイプのエレキギターです。(資料が少ないので詳しくはないですが多分間違いないです。)


そもそもなんでギターにアンプをつなごうと思った人がいたかということですが、おそらくアンプを使って大きな音にすることで、より多くの人、より遠くまで音を届けたかったからではないでしょうか。wikiペディアだと他の楽器とのアンサンブルが難しかった(音量が小さかった?)ため、音量調節できるようにしたかったという記載がありました。

最初のエレキギターは1920年ごろにアコギにピックアップを取り付けたものだったようです。その後、ホロウボディーのエレキ、ソリッドボディーのエレキの順で開発が進んだようです。

これらのことから、エレキギターの進化は、ギターの鳴りと音量のバランスの追求、音量の増加とハウリング対策の繰り返しによって起きてきたものと見ることができると思います。

ギターやバイオリンは、ボディに空洞があり、板が共鳴することで音楽的な響きを得ています。しかし、その音をピックアップやマイクで拾い、アンプにつないで音量を大きくするとボディの共鳴が限界値を超えてハウリングを起こしてしまいます。そこで、ギターのボディが共鳴しづらい厚いものに改良されていきます。アコギなら生音でも良く鳴るスプール材が用いられていますが、エレキだと、アルダー、アッシュ、メイプル、マホガニーなど、スプルースに比べて重量感のある素材がよく用いられています。アンプを通した大音量だとそれらの重量感がある木材のほうが相性がいいからでしょう。


最初はアコギにマイクやピックアップを取り付けたもの。そして空洞を残しつつアンプを通してもハウリングが起こりにくいホロウボディタイプのエレキギター、そしてスタックタイプなど何発ものスピーカーを搭載した大音量アンプでも演奏可能なソリッドタイプのギターへと進化していったのだと思われます。


それから、ここで注目すべきもう一つの点が

ソリッドタイプのギターになった時点でボディ内に共鳴するための空間が排除されたこと

です。

共鳴しないと音楽的響きが得られない楽器ですが、共鳴板を排除したエレキギターがなぜ感動的な響きを奏でることができるのか。

それは共鳴関係がギター本体を飛び越え、アンプとギターで共鳴関係を成立させているからです。

ある程度大きなアンプを使っている方なら経験があると思いますが、エレキギターにはフィードバック奏法というものがあります。これは弦とアンプが共鳴しているとも取れますが、実はボディとアンプも共鳴しています。そのためギターを変えるとフィードバック音も変化しますし、ギターの木材以外全て同じ材質にしても、ギターのトーン、周波数ごとのダイナミクスレンジまで全て変化します。


つまり

エレキギターは、アンプとギター本体がセットで一つの楽器として鳴っている楽器

なのです。


たまに、おしゃれなバーでソリッドボディの楽器をエレアコ用のアンプで鳴らしているのを目にしますが、もしかするとそういった場合はホロウボディのギターかエレアコにしたほうが良いかもしれません。私がもっとも尊敬するベーシストの一人Cさんはアコースティックライブの際にはアコベを使っていますが、本当に素晴らしいサウンドの演奏を聴かせてくれます。


ちなみにアコギやホロウボディのギターもアンプを含めて一つの楽器になっていますが、ソリッドボディのギターほどその共鳴関係を限界まで突き詰めた楽器はありません。私はこの楽器の状態をまるで、グリップ力によって限界までハイスピードを求めてきたレースカーが、逆にタイヤを滑らせてドリフトさせることでより早く走ろうと進化したことと同じように感じます。現代の歪みを用いたアグレッシブなエレキギターのサウンドは、まるでハイパワーエンジンを積んだモンスターマシンが200kmを超えるスピードでドリフトをしているようなものだと思います。これだけのスリリングなサウンドになってくると好みも明確に出てきそうですが、私はソリッドギターをハイパワーなアンプで鳴らしたサウンドが大好きです。


ちなみに木材によって共鳴は様々で、フェンダー系のアルダーやアッシュ系のサウンド、ギブソン系のマホガニーサウンドはそれぞれ音の出方が全く違うので、しっかりアンプと共鳴関係が成立するようにゲインや音量、EQを調整して音作りをしてください。自分なりの考えは以前記事にしているので、そちらも読んでいただけたら嬉しいです。(以前の記事では、パワフルな演奏にはパワフルなピッキングが必要と書いたのですが、最近は大音量のセッティングに対して繊細なピッキングが求められるという考えになっています。)


それから、ここまでくるとマニアックすぎる話題になりますが、演奏する空間(ライブハウス、スタジオ、ホール、アリーナ、ドーム)も共鳴関係にあります。

エレキギターは電気によって大きな空間まで楽器のように共鳴関係を作ることでドームやアリーナまで鳴らすことができる究極の楽器です。


また、同じ木材でも様々なグレードがありますが、その細かな違いは音量が大きくなるほど明確に出てきます。実は私は、まだ購入できずにいるのですが、いずれビンテージ楽器が欲しいと思っています。木材は経年変化によって年数が経つほど独特の鳴り方をするようになります。木材の構造には詳しくありませんが、ビンテージ楽器の鳴りは本当に素晴らしいです。そして、この変化はやはり大きな音になるほど明確に認識できるようになります。この関係は、写真の出来栄えや画素数などと似ていると思います。

iPhoneで撮った写真は非常に綺麗です。スマホのレンズも高性能ですし、写真を美しく見せるためのアルゴリズムも非常に高度です。アドビのPS Expressというフリーソフトのフィルターをかけた際は感動すら覚えました。(最新のマスタリングソフトのアルゴリズムなども素人エンジニアの腕なんかははるかに超えていて驚くばかりです。マスタリング後の音源に度肝を抜かれることが多々あります。)L版の写真やスマホの画像で見れば20万円のカメラ、100万円のレンズで撮った写真にも劣らないほどの美しさに見えることもあるかもしれません。しかし、展覧会を行うほどの大きな写真、写真の奥行きを余すことなく再現する素晴らしいモニターで見た際にはその違いは、写真の素人にも明確に認識できるはずです。

エレキギターは、アンプでしっかり鳴らすことでその個体差も明確に認識できます。

木材のグレードや年代、材質、ブリッジやナット、指板材など、ものによって驚くほど個体差があります。


この記事を読んでいただいた方へ

楽器本体の持つ魅力は本当に無限大です。私には、エレキギターと出会わなければ私の人生は今とは全く違うものになっていたと断言できるほど素晴らしいものです。また、エレキギターによって相性のいいアンプも確実に存在します。ぜひエレキギターを大きなアンプにジャックインして、ボリュームを思い切り上げて鳴らしてください。(ゲインは適量で)それぞれの楽器に必ず、作り手の美しいメッセージが込められています。その声を受け取ることで、プレイヤーの音も一緒に進化していくのです。


エレキギターは最強にして最高の楽器です。

お久しぶりです。
職業柄、基礎的な鼓笛の指導をする時があります。そこで意外にもリズムの基礎を知っている人がいないことに気づいて動画を作ることにしました。

メトロノームの使い方などは意外と知られていないので、一度見ていただけるとリズムの捉え方が深まるかもしれません。

基礎のビデオなんですが、私自身基礎がしっかりしているかも分からないので、自分のためとも思いながら楽しんで撮っています。よかったら見てください👍

久しぶりにブログを書いています。アイデンです。


私ごとになるのですが、先日、二人目の子供が生まれました。女の子です。

ミュージシャンは皆、恋や失恋で音楽や音も変わることが多いと思うのですが、娘の誕生は、さらに大きな影響を与えそうな気がします。世のお父さん達が、なぜ娘パワーで頑張れるのか、ちょっと分かってしまいました。。。(笑)


それから、娘が生まれた日に注文していたギターが届きました。GibsouのJ-45 1960スタイルです。

コードストロークが気持ちよくてくせになりそう。バッキング中心の自分のスタイルとは、とても相性が良さそう。実は、曲を作る際にアコギの方が作りやすいことに気がついて、より自分のトーンと合うものを探してJ-45を選びました。それから、このギターは娘が産まれた日に届いたので、娘の名前をつけることにしました。いい曲がかけるかな。




さて、親バカはこのへんで終わりにしまして、、、。今回のテーマになりますが、ここ1年ぐらいのライブやセッション、ミュージシャンとの出会いから、どうも私はピッキングが強すぎるのではないかと思うようになり、記事にすることにしました。アコギではこんなに強く弾かないのに、エレキだと抜けないからという理由で、ガシガシ弾いてしまいます。


私が大学生の頃、上手な先輩からピッキングが弱いなぁと言われて、その頃から力強いピッキング=いいピッキングという概念が出来上がっていたように思います。もちろん強弱はつけるのですが、これまでのいいピッキング=強いピッキングという考え方に疑問を持つようになりました。

去年は本当に多くの素晴らしい出会いに恵まれたのですが、どうも私が好きなブルース系ギタリストは必ずしも強くは弾いていないようです。


私がギターを師事しているICHIROさんというギタリストがいるのですが、ICHIROさんのピッキングは私の100倍ぐらいバリエーションがあります。

実際レッスン中にどうやって弾いてるの?と思うようなことだらけで、未だに分からないことが多々あります。ただ、一つ気づいた点として、私が目指すサウンドを奏でる人たちは皆、音がでかいようです。


またダイナミクスの話になるのですが、プロの人たちのレンジはものすごく広いんですね。(ダイナミクスの話が良くわからない人は私の以前書いたブログなどを参考にしてみてください。)


音は大きい。ただし、その状態で強いピッキングをすると、硬くてバッキバキな音が出ます。まして、ストラトにフェンダーのアンプなんて繋いだら、めちゃめちゃ耳に痛い音になります。でも実際のライブでは、心までしびれる音が出てきます。つまり、ピッキングやトーン、ボリュームのコントロールがかなりシビアな状態でコントロールしているようです。

これはベースにも当てはまっていて、ものすごく響く音なのに、優しく丁寧に弾いているベーシストを見て『?』となったのですが、どうも同じことのようです。


すごくいい音を出す人は皆、ピッキングが「弱い」んです。その代わりアンプ側のセッティングは音がでかい。


このことに気づくのに10年以上時間がかかってしまいました。ちょっともったいなかったと後悔もしています。

もしかすると強いピッキング=いいピッキングという考えが一般化してしまっているのが一つの原因かもしれません。また、現代の音楽シーンの影響も大きいように思います。


とりあえず三つほど原因をあげると、こんな感じではないでしょうか。


1、ゲインとマスターのついたアンプの一般化

2、音量を大きくできない練習環境

3、でかい音=悪い音という先入観が浸透している。



1のゲインとマスターのついたアンプの一般化ですが、ゲインをあげると音のダイナミクスが上がりますが、コントロールが難しくなります。そのため、ゲインをあげた歪ませた音を扱いやすくするためにマスターボリュームのついたアンプが開発されましたが、それでは演奏者側のコントロール力が育たなくなります。なので、昔ながらのアンプを経験してきたミュージシャンの方がギターの扱いが上手になる傾向があるように思います。


2はそのままです。アメリカなどの各家庭に地下室やガレージがある環境、民家が密接していない環境に比べ、日本は大きな音で演奏できる環境がありません。なので、練習用アンプをでかい音で弾くということが、そもそも少ないです。防音室は高価なので、年中スタジオやライブハウスで音を出している一部のプロ以外で、このレンジ感を体得するのは難しいと思われます。


3は日本のPA業界やレコーディング業界の一部の知識が偏って流入していることが原因だと思います。多分、プロの人たちの音を録っているエンジニアからすると、バランスを揃えることは多少やると思うのですが、バンド側でもすでに相当高いレベルで行われているはずです。

そういう演奏を聞いて、音量を揃えることの大切さを説いてきていると思います。

でも私たちアマチュアの世界だと、そういう職場で働いた人たちのレンジ感を体得しないまま、エンジニアをしている人たちも少なくありません。アマチュアでも音量が揃っていないことぐらいは分かるので「音量を下げて」とは言われますが、演奏者を育てるような「音をコントロールして」といった指示はまず出ません。(私は聞いたことがない。)

こういう日本の音楽シーンの影響から、結果的に小さな音や潰れた音でも抜ける硬い音のピッキングが主流になってしまっているように思います。硬い音のピッキングはアタックだけは聞こえるかもしれませんが、音楽的に響く音とは言い難いです。



練習もライブもできる限りでかい音でやりましょう。


ライブやレコーディングなど、バンドで音を合わせる時に音量バランスが取れないのはよくないことです。なので、音量は下げるべきです。でもだからと言ってすぐにマスターボリュームを下げてはいけないのです。プレーヤーとしての成長を第一に考えた時、「音が小さい=バランスが取れてて良い音」ではないということをしっかりと把握しておきましょう。


ギターは歪ませて使うことが多いため、コントロールしやすいのはどちらかというとトーンです。ボリュームペダルやバッキング、ソロごとに音量の調節しておきましょう。ベースの場合、プロのベーシストになるとピッキングだけで音量調節している場合も多々見られます。チロリンさんは「コンプレッションはハートでかけるんだよ」と言ってました。名言だなと思います。


書籍だと、ファンク系のもので分かりやすく解説してくれているものがあります。

ギター演奏の常識が覆る! 99%の人が弾けていない「本当のグルーヴ・カッティング」


筆者の竹内一弘さんが書く本はどれも見解が深くて面白いのでオススメです。



最後に、でかい音=いい音ではなく、でかい音でいい音を出せることが上手いミュージシャンだということを補足しておきます(笑)


私も娘にかっこいいと言われるよう頑張りたいと思います!

Sound making laboをご覧いただいているみなさん。お久しぶりです。

今回は、EQの捉え方について、私なりの持論を書いてみようと思います。


すでに、この話題については、ギターとアンプの共鳴の話でも触れているのですが、今回はバンドアンサンブルやPAの立場から見たEQとの関係について、私なりの見解を述べようと思います。


まず楽器的EQですが、こちらは以前書いたように、楽器のダイナミクスを十分に感じられるようにすると良いです。適切なゲイン設定をした上で、EQを楽器の鳴りに合わせていくと、鳴り(ダイナミクス)が大きく、はっきりと感じられるところがあります。ただし、上げすぎるとダイナミクスの幅が失われて、歪んだ音になってきます。その歪む直前かちょい歪みぐらいのEQセッティングができると、ダイナミクスを十分に引き出せます。

多くのギターアンプのEQはパッシブタイプなるので、フルテンの状態がフラットと捉えて、余分な帯域を削るという考え方もあります。しかし、私は耳で楽器との共鳴、ダイナミクスの幅を聴いてセッティングを決めます。フルテンがフラットだとしても、音がピーキーなことが多いからです。

また、ギターアンプのBASSはボディと、中域はボディトップや弦と、高域は弦などの倍音成分を捉えているため、バッキングとソロではセッティングも変えています。

ギターが薄めのものは高域が共鳴しやすく、厚みがあるものは低域よりの音が共鳴しやすいです。また、材質などによっても楽器の特性は大きく変わるため、同じピックアップを積んでも驚くほどEQの振れ幅は変わってきます。いろいろなギターを試して、それぞれの楽器の音(ダイナミクス)を引き出してください。



そして、今回の本題である、バンドアンサンブルのEQ、PAのEQについて触れたいと思います。


読者のみなさんの中にもEQの調整でバンドアンサンブルを作っている人は多いと思います。低音成分は周波数が低いため、音がかぶりやすく、その影響も大きいです。そのため、低音がかぶらないようにバスドラムやベース、ベースとギターの低音がかぶる部分をEQでカットすることで、分離をよくしようとします。このアンサンブルの処理は一理あるし、とりあえずてっとり早く音のかぶりの問題を解消できるため、多くのバンド、PAはこのアプローチでバンドアンサンブルを作っていると思います。


しかし、実はこのことが音楽的に大きな問題を抱えていて、しかもほとんどのバンドやライブ、現場で問題として捉えられていないと私は思うのです。


かぶりをEQで取るということは、楽器の響とは違う響を狙って音を録っているということです。言い換えると、その楽器らしさ、ダイナミクスが失われることです。

乱筆なメモですが、周波数特製のイメージでいうとこんな感じです。(waveは楽器の音、MICはEQ処理したPAの波形傾向と同等のものとして捉えてください。)


楽器の鳴りとPAで録ろうとする音がかぶる赤い部分が大きいほど、ダイナミクスは大きくなります。本来の楽器の鳴りとずらしてEQ処理したり、相性の悪いマイクを選んだりした時の出音は、原音のダイナミクスを小さくしてしまうため、いわゆる抜けない音になります。

しかし、適切なEQ処理やマイクの選択により、原音の響とピークを合わせると、楽器の響を引き出したダイナミクスの大きな音にすることができます。


では、このダイナミクスの大きな部分が他のパートと被る場合、どうすればよかというと、そういう響の楽器をそもそも選ばないことです。また、安易にEQでカットせず、曲構成まで考えてこまめに音量調節すれば問題は解消できます。

例えば、ギターを二本持つ場合、二人ともレスポールのようなボディの厚い、低音の出るギターを弾くと、帯域が被りやすくなります。その場合は、どちらかがボディの薄めなギターにするとかぶりが抑えられます。その日限りのセッションで楽器を選べないような時は、EQで響を抑えてなんて方向に行きたくなりますが、そこはお互いにソロとバッキングで音量を切り替えたり、ボーカルが入るところと出るところで、細かく音量調節をしていく方が、良い結果になります。


それから、不要なEQカットはよくないと書きましたが、楽器の鳴りを引き出したセッティングができていれば、ギターやベース本体のトーン調整で、曲展開に合わせて前に出たり引っ込んだりすることは有効です。よくないのは、自分の楽器のトーンを抑えた、はっきりしない音作りを最初にしてしまうことです。音楽的に盛り上がりや静けさを演出することは、もっとも大切な表現の一つです。それなのに、最初からお互いの音が被ることを恐れて、はっきりしない音を作るなら、そんなパートはそもそもアンサンブルを作る上で必要なパートなのかを考えた方がいいです。多彩な表現、バンドとのアンサンブルを作るためにも、もっとも自分の楽器の鳴りを引き出せるセッティングを作って、そこから曲に合わせてこまめに調節をすることが良い演奏と音作りの近道だと私は考えます。



それからPAなどの大きな視点で見ると、バンドの響以外に会場の響というものがあります。


バンドの音作りでも意識すべき点ですが、とりあえず話が広がらないようにここではPAの視点として取り上げます。


例えば、会場によって縦横の長さが違うので、どうしても強め合う帯域、弱め合う帯域が出てきます。それを防ぐような斜めの壁構造を持つホールや縦横の比率を整えた会場もあるのですが、音響特製の悪いただの長方形のホールなども多いので、そういう偏った響を整える処理がPAには求められます。あとはスピーカーやアンプによっても響やすい帯域があるので、そレラを含めてGEQ(グラフィックイコライザ)で調節することがPAの基本です。モニタースピーカーなどはマイクの音とのかぶりも起きやすいので、ハウリング対策のカットも積極的に行うでしょう。また、バスドラムやベース以外は、80Hz以下の帯域はほとんど出ないので、そういったEQカットを先にしておくことは絶対に必要です。


グラフィックイコライザ⇩


しかし、PAによっては必要以上にEQ処理をして、楽器だけでなく、会場全体の自然な響やバンド全体の響もカットして変な響にしいることがあります。そういうことをしてしまうと、バンド側での細かなアンサンブルの調整がしにくくなったり、躍動感のない音になったりしてしまいます。演奏が始まると、ついつい横槍を入れてPAのEQをいじりたくなると思うのですが、そこはバンドさんに任せる方が音楽らしいと私は思います。それにEQ処理以前に、バンドやPAのボリュームバランスが悪い場合も多いです。そういったところも含めてバンド、ステージ、そして会場全体の音までを音楽的な空間にできると、自然と躍動感のある音楽ができます。外音はPA任せというバンドの話も聞きますが、バンドの響はバンド自身で作ることが賢明だと思います。


このブログの記事は私の持論を好き勝手に書いているものなので、異論も多々あると思います。私が知らないこと、気づいていないこと、理解していないことも多々あると思いますので、その場合は、教えてください。


まとめ

・バンドの音はバンドで作る。

・バンドの響を変えるほどのEQ処理を施すと、バンドのダイナミクスが失われたり、音が歪んでしまうために、響かない音になってしまう。PAでの行き過ぎたEQ処理はしない方が良い。





お久しぶりです。アイデンです。


最近は、バンドのグルーブの中に電子音のグルーブを入れることで、人間と機械のグルーブの融合にチャレンジしたいと思っていろいろ試しています。


実は私、アナログなネタが多い一方でEDMなどのすごく機械的なグルーブも好きです。

Native InstrumentsのMassiveのベースを使ってみたくなり、Maschineにバンドルされているので、セットで購入して遊んでいます。機械のグルーブでイントロを作るだけでもかなり、インスピレーションを受けるものがあり、一人で曲作りしている時よりもフレーズやリズムの基本パターンが多く思い浮かぶようになって、面白いなって思っています。


HideのPOSEという曲がありますが、私はあの曲のグルーブが中学生の時から耳から離れずにいます。そのあたりの影響がとても強くてアナログ人間の私がデジタルのグルーブに興味を持つに至っています。

⇩hide 「POSE」



サンプリングやプロツールスの編集機能を活用したデジタルな音とグルーブ。そこに生のグルーブを融合していくアプローチで作られているアルバムです。

この楽曲を実際に手がけたINAさんに話を聞きましたが、とにかくアイデアが斬新でありつつもすごく細かいです。「細かいことを積み重ねていけば必ず伝わるんだよ」とhideは言っていたそうですが、hideのサイボーグロックはINAさん無しではなしえなかった唯一無二の音楽です。


実は私、あまり音楽知識に長けていなくて、サイボーグロックっていう概念はINAさんに直接会って話を聞くまで知らなかったんです。(多分hideのコアなファンの方からすると何言ってんだこいつというようなレベル、、、。)ただ、そのことに気づいたのはチロリンさんとのセッションでした。その後、ピンクスパイダーを何度も聞いて、マラカスの音がグルーブの中心に位置していることに興味を持ったんですね。他にもever freeやRocket diveの音のグルーブを聞いても他のバンドには真似できないグルーブが入っています。INAさんとhideが作り上げたサイボーグロックの秘密をぜひ見つけてみてください。



さて、今日はまた機材の小ネタです。


みなさん、グリルボールのメンテナンスはしていますか?

実はグリルボールってマイクの音質に影響があるんです。


グリルボールは吹かれ防止のためにマイクについている中にスポンジが入っているカバーです。レコーディングでコンデンサーマイクの前に丸いメッシュが取り付けてある様子をみたことがある人は多いと思いますが、あれと同じような役割と考えると良いと思います。

あのメッシュを通すことで、ボッっていう空気で吹いたような音がレコーディングに入ってくることを防いでいます。あとは声の振動を拾う大切な部分を息に含まれる水分から守る役目などもあります。そしてそのカバーは実は汚れています。


歌っている人の唾液や女の人の口紅で汚れたグリルは空気の振動を塞いで、だんだんマイクが膜を張ったような状態になっていくため、音質も変化していきます。ひどくなると特にハイ成分の減衰が目立つような印象を受けます。なので、グリルは定期的にクリーニングする必要があります。shureなど、メーカーホームページでもメンテナンスに関する情報が公開されています。


この辺りを参考に、メンテナンスをすると声の色艶が見違えるようによくなるかも。

特に一度もクリーニングしていないマイクは音質のみでなく、雑菌も大量に繁殖しているので、早めにクリーニングしましょう。⇩



先日制作した電源ケーブルを実家にある高級オーディオ、ラックスマンで試してきました。


電源タップはshiodaのPC23。価格は手頃ですが、この価格帯で高純度の銅を採用しているコストパフォーマンスの高いモデルです。コンセントとプラグはパナソニックの医療用モデルを採用しました。画像は前回のものです。


結果ですが、低音成分はより広がりが出て、ハイ成分は艶っぽくなったように思います。ただし、興味深かったのはじいじと自分の感想にかなり違いがあったことです。

じいじは、ハイ成分が綺麗になったといったのですが、私は低音成分の広がりがとても感じられるようになった。響きが生っぽくなったと感じました。私の耳にはハイも艶が出たように感じたのですが、それ以上に低音部分の変化の方がはるかに大きかったです。


私見ですが、低音成分の広がりは普段大きな音で演奏したり、オーディオを聞かない人には耳に入りにくい部分の音なので、低音のレンジが広がってすっきりした分、ハイも聞こえやすくなり、そのためにハイが綺麗に聞こえるという感想になったように思います。


なぜ普段大きな音で音楽を聞かない人は、低音成分が耳に入りにくいかは「等ラウドネス曲線」を参照してください。生演奏の音楽をやる人は普段から大きな音で演奏しているので、耳に入りにくい低音成分を聴いている分、小さな音になってもその音を聴き分けることができるようになります。こういった背景から、オーディオの聞こえ方に関する感想は多種多様になりやすいので、もし同じ製品の感想を書くなら出来る限り同じ環境、同じ音量で聴くこと必要になります。


電源ケーブルのカスタマイズは楽器だけでなくオーディオにも非常に効果が大きいので、試してみると面白いと思います!


アイデンです。

先日の電源ケーブルとタップですが、非常にいい感じです。

バンドの音がクリアーになり、耳を圧迫するような感じがなくなりました。低音のレンジの広がりとレスポンスの向上が特に大きいように思います。また、ハイ成分もよりクリアーになりました。

Beldenはギターアンプ、オヤイデの青いケーブルはベースアンプでちょうどレンジがマッチしそうです。

そして、今回はオーディオ用にもう一つタップを製作しました。
ケーブルはShiodaのPC23。お世話になっているじいじがオーディオにハマっていて、使っているアンプがラックスマンという、非常にハイクオリティなものなのです。そのため、普通の電源タップでは勿体無いと思い、プレゼント用に製作しました。

もともと、相当な音を出していたじいじのラックスマンがどう化けるか楽しみです。

また後日、結果をレポートしたいと思います。

先日、電源ケーブルを交換してみて、Oyaide L/i50 OFCの印象はなかなかでした。

ただ、バンドで合わせるとギターの音が明瞭すぎて歪みっぽさが弱くなりそうな気がしたので、もう一本Belden19364も作ってみました。まだ音出ししていませんが、多分レンジの狭いギターには相性がいいかと予想しています。


最初に作ったL/i50はベースアンプに流用してみることにしました。

こちらはすでに音出しを終えて、なかなか良い印象です。レンジの広いベースには相性がいいようでとてもクリアーではっきりとしたベースの音になりました。多分、自分がやっているような激しいバンドの音でも良い結果が出ると思います。


電源ケーブルは太くていいものに変えれば、パワーが出てレンジが広がったような音になりますが、それが必ずしも、良い結果になるわけではないように思います。


ある方の記事でフェンダーのアンプに高級電源ケーブルをつないだら良さが失われたという話を聞いたのですが、昔のオールドアンプ特有のコンプレッション感を失うような結果になる場合もあるみたいです。


それから電源ボックスも一つ作ってみました。

こちらも繋ぐだけで音がクリアーになり、良い印象です。(赤のコンセントが玄人っぽくて、かっこいい!!)





アイデン松下です。明けましておめでとうございます。

去年はギターの鳴りはアンプとの共鳴でできている的な記事を書かせていただきました。読んでいただいてありがとうございます。理論化されていないけど、この記事を読んでくれた読者の皆さんに何かきっかけを与えられていれば嬉しいです。


今年は自分のバンドの曲を書き始めていて、レコーディング等も含めて気づいたことを伝えていければと思っています。もちろんライブ等のことも!


ちなみに新年一発目の小ネタで、電源ケーブルを変えてみました。


音を伝えるギターケーブルでもないのに音は変わるの?と思われる方もいるかもしれませんが、電源ケーブルによって音の解像度は確実に上がります。ケーブルが太くなったり電導率が上がったりすると、それによってアンプの電圧変化に確実に影響があると思われます。音の波形に影響する電圧、電気の流れの変化、音の変化は一瞬すぎてデータ化するのは難しので、怪しむ人もいる部分ではありますが、耳で聴けば音楽をやったことがない人でも確実に分かるぐらい音質が変化します。。歪っぽい音だと音抜けが良くなる反面、明瞭になりすぎて賛否が分かれそうですが、バンドで合わせると躍動感が増しそうな感じです。ローのレンジが広がった感じがベースアンプに良さそうなので、今度はベースアンプ用にも一本作ろうかと思います。


ちなみに購入先はケーブルの老舗、oyaide電気さんです。

写真のケーブルはメーター2000円程度で販売しています。電源プラグにいいものを使うと結構な値段になりますが、そちらも試してみる価値は大いにあると思います!どんな違いがあるのか、店舗に行けば違いを丁寧に教えてくれますし、ホームページでもたくさん情報を公開しています。もちろん自作しなくても出来上がった製品もありますので、誰でもoyaideサウンドを手に入れられます。oyaideさんの製品はギターケーブルのforce77とG-spo◯に出会って以来、すっかりファンになっている自分です。いい音ですよ!


今年もSound Making laboをよろしくお願いします!