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アンプのセッティング その1 Gain編

前回、エレキギターも基準点は本体だという記事を書きました。

でも、それなりに自分が好きなジャンルのギターを持っているのなら、アンプのセッティングが分かった方が理解がしやすいということで終わったと思います。


では、今回はアンプのセッティングです。

アンプにはいくつかつまみが付いていますが、昔ながらのマスターボリュームが付いてないものでなければ、ゲイン、EQ(イコライザー)、マスターボリュームが主なセッティングのつまみになると思います。リバーブなどの空間系が付いているものもありますが、メインになるのは上記の三つです。


それではそのうちどこからセッティングを決めていくかですが、私はまずゲインから決めていきます。ただ、ボリュームやEQ、マスターボリュームを上げていないと音が出ないので、それなりの音量で鳴らす必要があります。

パッシブタイプのEQはフル10から削るのが正しいという意見がありますが、私はマックスまで降ったものからセッティングするよりも、少し削れたところから、上げていく方が響きが感じやすくて好きです。最近の各種アンプのつまみの感じだと真ん中あたりから音作りするとそれなりの音が出るように作られているような感じがします。とりあえずpresenceは9〜10時方向、それ以外はセンターにでも設定するといいのではないでしょうか? 

マスターはバスドラムの音量に合わせる程度の音量にするといいと思います。この時、アンプから直で聴こえる音を聴くよりも部屋全体の音量を聴くようなイメージでバスドラムの音量と合わせた方が全体のレンジが聞こえていいのではないでしょうか。バスドラムの低音部分が消えていく感じに近づけると良いアンサンブルにつながると思います。


本題のゲインですが、仕組みをご存知の方は歪み始めのポイントがあることを知っていますよね。知らない人はまず仕組みを理解しておくと良いです。


汚い手書きですみません。ゲインを上げていくと、あるポイントからあまり音量が上がらなくなり、代わりに倍音が増え始め、ギターアンプらしいじゃりじゃりした音になるポイントがあります。そこが歪み始めのポイントで、ダイナミクスが一番よく得られるところです。

この図を見るとダイナミクスはゲインを上げるほどたくさん得られるのではと思うかもしれませんが、人間の耳は鳴ってない状態と音が鳴っている状態の差が感じられた方が生の演奏では音楽的と感じるようです。ゲインを上げすぎると、弦を触っただけでもピークまで音量が出てしまうので、存在感のない音やハウリング地獄の耳にうるさいだけの音になってしまいます。ただし、ではゲインを下げれば良いかというとそういうわけでもないようです。


ゲインを下げすぎると、ダイナミクスが失われやはり躍動感のない、はっきりしない音になります。上げすぎの場合と同様、ダイナミクスの差が感じられず、バンドではいるんだかどうだか分からない音になってしまいます。


じゃあどこで合わせればいいかということですが、音が潰れ始めて倍音豊かで、かつ心地よく聞こえるところです。図で言うならちょうど赤線でダイナミクスと書いたところの前後あたりでシャキッとさせたければそこより下げ気味、ブーミーなら上げ気味という感じです。曖昧ですが、しっかりチューニングされたバスドラムに合うぐらいの音量で音出しすると結構な音量になります。ギターの音量がかなり大きく感じられるかもしれませんが、セッティングが決まるまでは大きめな音のままでいいと思います。極端にハウリングが起きるような状況なら多少音量を下げた方がいいですが、そうでなければそのまま音作りを進めた方がギターの鳴りがしっかりと感じられます。最後にマスターボリュームを下げれば良いだけなので、まずはしっかりギターのダイナミクスと歪み感がえら得るポイントを見つけましょう。


多少の歪みは私はクリーンであっても必要だと思っています。その方が心地よい倍音とコンプレッションが得られ、音楽的な音になります。クリーンで歪み?って思うかもしれませんが、クリーンチャンネルの歪み始めとドライブチャンネルの歪み始めは同じ歪みでも全く歪みの音色が違います。歪まないアンプ以外はクリーンでも歪み始めがあるのでゲインを調節して歪み始めのポイントを探してみましょう。時間で言うと30分単位でつまみを回す感覚があるといいと思います。最初は1時間単位でもいいですが、慣れてきたら30分単位の違いも意識できるようにするといいです。


最後に、ゲインのセッティングをする際には、それなりにしっかりとしたピッキングができることが前提です。音量がないピッキングでドライブ感が得られるということは、ハウリング地獄間違いなしの超ハイゲインセッティングになっているはずです。歪ませたいなら音量と厚みがある力強いピッキングは必須です。

爆音バンドほどセッティングはシビアになるのですが、ピッキングが強く、かつギターを鳴らすセッティングができる人はブレイクでピタッと音が止まります。もちろんノイズサプレッサーなんて使いません。最初そういうライブを見て、あれだけ歪んでて爆音なのにハウリングしないし音が気持ちいいなんて不思議だなと思ったことがあったのですが、こういう演奏の基礎とセッティングができていたバンドだったんだなと今は思います。


今回のまとめ

◎アンプのセッティングはゲインから

◎セッティングの際、バスドラムぐらいの音量は必要。最初は極端なハウリングがしなければ多少大きいぐらいが良い。(音量は最後にギターとアンプの鳴りの確認ができてから削った方が分かりやすい。)

◎ゲインはダイナミクスがあり、かつ程よいコンプレッション感が得られる倍音豊かなポイントに設定しよう。(多少の前後はギターの相性、奏者の好みで調整。)

◎歪ませたい人ほど、爆音な人ほど、ピッキングもパワフルでないといい音は作れない。



次回「EQセッティングについて」


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